

虫歯は痛いというイメージをお持ちの方がほとんどかと思いますが、これは間違いです。
虫歯の初期段階では痛みはほとんどありません。
痛みを感じる時には、ある程度虫歯が進行し始めているということが多くあります。
虫歯菌が血液の中に入ってしまった場合、全身をめぐり様々な病気に影響を与えることが最近の研究で報告されています。
これがもし痛みを感じない初期段階で起こってしまったらと考えるととても怖いですよね。

当院では、最小の治療範囲で、最大の治療効果を目指す考え方=ミニマルインターベンションをコンセプトに、治療を進めています。虫歯で痛んだ箇所のみを限定して除去・治療をするので、痛みもほとんどなく、健康な部分への悪影響をなるべく少なくする治療を提供しております。
初期の虫歯治療では、歯をあまり削らず詰め物をする治療で勧めていきます。
詰め物というと一般的に金属の詰め物をイメージしますが、金属の詰め物ですと金属が見えてしまう事に抵抗を感じる方や、金属アレルギーの方もいらっしゃいます。
当院でお薦めしているのはセラミックでできた白い詰め物です。
金属の色が見えることがありませんので、自信がもてるステキな笑顔でお食事や会話を楽しむことができます。
歯の神経は、歯の中心部から、歯の根の先を通って骨の中に入り、脳のほうまで繋がっています。神経をとる治療とは、この歯の中にある神経を全て除去することが理想的なのですが、歯の神経とは、この図の様に非常に複雑なのです!
(もちろん単純な場合も多いですが)
神経の根の先は、木の根のように枝分かれしていることがあり、直径1ミリ以下の非常に細いものなので、我々歯科医師が直接除去できるものは主な神経だけで、細い枝は物理的に触ることが出来ない場合もあります。
その場合、触れないところは、洗浄・消毒液で化学的に細菌と神経の残りを洗い流すことでしか対処が出来ません。
実際の治療としては、可能な範囲の神経をしっかり除去し、細菌が入らないようにしてしっかり蓋することで、神経の傷が人間の自然回復力により治癒し、痛みなく噛めるようになれば根管治療が終了という流れになるわけです。


歯周病はとても気付きにくく、痛みや違和感が感じられた時には、すでに重度にまで進行してしまっている場合が多くとても厄介な病気なのです。。
初期の歯周病の治療は、専用器具を用いて歯の根や表面についた歯垢や歯石を除去し、それ以上の進行を止めます。
また重度に進行している場合は、外科的な治療を行う場合もあります。
歯の根の表面に付いた歯垢や歯石とともに感染した歯肉を除去する手術、失った骨を再生する手術など、患者さんの状態に合わせて行います。
歯科用CTの精密な画像で、歯根の周りの歯槽骨の状態を立体的に把握できます。
歯周病が進行すると、歯肉や歯槽骨などの歯周組織が破壊されてしまいますので、歯槽骨の吸収した範囲や状態の診断もより正確に行えますので、歯周病や歯槽膿漏の治療方針決定に必要不可欠です。
当院では、歯周組織再生療法「エムドゲイン」を導入しております。
エムドゲインとは、エナメルマトリックスという豚の歯杯組織から抽出したタンパク質であり、これを歯周病治療に応用する事で、歯が発生する時と同じ環境を作り出し、歯周組織を再生できる薬剤です。
SRPとはスケーリング&ルートプレーニングの略です。
歯周病の原因である歯に付着したプラークや歯石、その他の沈着物などを除去し、歯の表面をきれいにする処置です。
歯石は歯磨きで取り除くことができないため、このスケーリング・ルートプレーニング処置により歯石を除去します。細菌に汚染された歯の表面(歯根表面)を清掃し滑らかにすることで、炎症をおこしている歯周組織が治癒しやすい環境を整えます。
歯周基本治療(初期治療)であるスケーリング・ルートプレーニングは、歯周病を改善させる上でとても重要な処置となります。

歯周病が進行してしまうと、歯肉だけでなく、歯を支えている顎の骨(歯槽骨)を溶かしていきます。顎の骨が溶けていくと、歯の根(歯根)を支え続けることができず歯がぐらついてきて、最終的には抜け落ちてしまうことになります。エムドゲイン療法は、溶けて失ってしまった顎の骨を薬剤の力を使って再生させる治療方法となります。
以前は、歯周病が進行してしまった部分の歯肉を切開し、感染してしまった歯周組織や病気の原因となる歯石などを除去する処置がおこなわれていました。ただ、この治療法では失ってしまった骨を再生させることができないため、知覚過敏になりやすかったり、歯茎が下がって歯が長く見えてしまうなど見た目的な問題が解決できませんでした。
しかし、エムドゲイン療法なら、歯肉だけでなく骨の再生も促すことができるので、歯根が露出することによる知覚過敏や、見た目の問題を改善させることができます。

リグロス療法ですが、基本的にはエムドゲイン療法と同様に失ってしまった骨などの歯周組織を専用の薬剤を使って再生させる治療方法です。エムドゲイン療法との違いですが、次の3点となります。
薬剤の違い
エムドゲインに使用されている成長因子は、豚の歯胚から抽出したエナメル基質タンパク質でできていますが、リグロスの場合「bFGF」という「ヒト」の成長因子を用いています。
保険適用か自費診療であるかの違い
これまでの歯周組織再生療法は、保険が利かなかったためすべて自由診療でしたが、2016年からリグロス療法が保険適応となりました。それにより費用負担が軽くなり治療のハードルがだいぶ下がりました。
臨床実績の違い
歯周組織再生療法においてはエムドゲイン療法の方が早くに開発され、今から約30年前(1990年代以降)から世界中の多くの国と地域でたくさんの臨床実績のデータが積まれてきました。一方で、リグロス療法はまだ比較的新しい治療法のため、臨床結果の実績がまだまだ十分に蓄積されていないという側面も否めません。


生涯自分の歯を保つのはなかなか難しいことです。ほぼ無理といっても過言ではありません。
ただ予防をすることで長く自分の歯を保つことはできます。
そうです、自分次第です。
年齢とともに徐々に歯を失い苦労されている方は多くいらっしゃいます。
しかし、定期的に検診を受け、虫歯の原因となる歯石や歯周病菌をきちんと除去することが歯の長持ちにつながります。また、虫歯や歯周病の早期発見・早期治療もできます。
当院では、虫歯や歯周病で悪くなった部分を治療するだけではなく、健康な状態を維持する事が最も重要であると考えております。
口腔内のチェックや虫歯・歯周病の検査、唾液検査と定期清掃を行うことはもちろん、歯磨きや食生活の指導、唾液やかみ合わせの検査なども行っております。

歯や歯ぐき、顎骨の形態や状態は一人ひとり異なりますので、入れ歯は一つ一つがオーダーメイドで制作となります。
患者さんのお悩みやご希望をお聞きし、いま困っていることや治療に対する要望を把握した上で、時間・回数をかけ、精密な型取りをし、顎の運動、筋肉の運動を調べ丁寧に入れ歯を作成していきます。
よく相談させて頂き、その上で当院を信頼しお任せ頂くことにより、患者さんにとって最適となる入れ歯を作製することが可能となります。
入れ歯でお悩みの方に、普段の日常生活を快適に送っていただけるよう、日々治療に望んでおります。
通常の総入れ歯は、人工歯も含め、全体がプラスチックでできています。
強度を確保するため、どうしても厚みが必要になり、平均1.5~2mmの厚みが必要なために、ある程度の違和感が避けられません。適合もレジンの特性上、金属床にくらべると不利になります。
私たちは金属床のフレームを使用しております。

部分入れ歯はパーシャルデンチャーと呼ばれることもあります。
歯が何らかの原因で無くなってしまい、しかもブリッジの適応とならない場合には、部分入れ歯による治療が選択されることがあります。残っている歯に金具をかけて入れ歯を維持させます。
金属の「クラスプ」が付いたタイプの部分入れ歯となります。
金属床フレームで制作します。

薄く、軽く、弾力のある入れ歯です。ireba_006入れ歯の床自体で歯に固定させますので、留め金が無い入れ歯に出来ます。また入れ歯を薄く出来るので、装着感が良くなり、違和感が少なくなります。
非常に見た目も良く、目立ちにくいのが特徴です。 また、金属アレルギーの方にも安心して使用できます。

入れ歯の支えに、1本でもインプラントを入れることで、驚くほど、しっかりかめる入れ歯になります。
インプラントが支えになりますので、入れ歯の金具による歯への負担も軽くなりますし、顎骨への負担も軽くなり、入れ歯の圧力による顎骨の吸収を防ぎます。全てインプラントにすると高額になりますが、この方法だと比較的費用も安くできます。
しっかりと固定されるので、取り外しをする必要がありません。最近、磁石を取り付けることができるインプラントも開発され、取り外し式の入れ歯に使うなど、いろいろな方面に臨床応用が進んでいます。


歯の治療の目的は、痛いのを治す、歯周病を治すなど基本的な歯科治療だけに留まらず、「より快適で美しい歯にする」という希望を持つ方が増加してしております。
歯が白く綺麗になれば、それで満足という方も多いことと思います。
しかし、歯を白くする事がだけで本当に美しいと言えるでしょうか?
当院では歯の持つ本来の役割、機能が十分に発揮される「機能美」を合わせ持ってこそ歯科における審美であると考えます。
また、患者さんが「より快適で美しい歯」によって悩みやストレスから解放されることで「心の健康」を取り戻すお手伝いができるのも審美歯科のひとつです。
審美的な理由からだけではなく、アレルギーなどの健康面や患者様の精神的負担を軽くするためにも、メタルフリー素材をお勧めしています。
歯を白くすると同時に美しく機能する健全な口腔環境を取り戻し、患者さんがより質の高い生活を送るお手伝いができたら幸いです。
大きな虫歯や歯の破折、再治療などにより、歯に十分な量の歯質が残っていない場合には、人工の土台(コア)で歯を補強する必要があります。
歯の土台(コア)は目立たない部分ですが、とても重要な治療です。どのような素材の土台(コア)を使うかによって、その歯に将来起きるかもしれないトラブルの発生率や歯の寿命が変わります。
当院では、レジンコアとゴールドコアをお勧めしております。
レジンコアは、グラスファイバーのピン(ポスト)で補強したプラスチック(レジン)の土台で、歯に似たしなやかさがあるため、根を壊しにくく、特に、歯質の大部分を失った歯に最適な土台(歯にやさしい土台)です。
また、ゴールドコアは金属に適度の柔らかさがあるため、欠損した箇所にぴったりと馴染みます。また安全性の高い金属なので、金属アレルギーや歯肉の黒ずみが起こりにくいといわれています。


ホワイトニングとは、加齢や遺伝により黄色くなってしまったり、食べ物や飲み物で着色してしまっている歯を、歯を削ったり、麻酔をすることなく専用の薬剤を使って白くする、歯にやさしい審美治療です。
当院で採用しているホワイトニングの方法は、歯の表面に付着した色素のみを落とすのでなく、歯自体を白くしていくものです。歯の表面を傷つけることなく歯の中にある色素を分解して歯の明るさを上げ、あなたの歯本来の白さを取り戻します。
ご自宅で行うホームホワイトニングと、歯科医院で行うオフィスホワイトニングの二通りの方法をご用意しております。
より安全で確実な効果を得るために、まずはお口の中を健康な状態にしてからホワイトニングを進めていきます。
従来、歯科治療は天然歯の保存が至上命題とされ、歯科治療は歯を保存することを基準に研究され、進歩してきました。
しかし、むし歯を詰めたり、根管治療をしたり、歯周治療を繰り返しているうちに、保存的・抜本的な治療を続行することが不可能になることがあります。
分かりやすく言うと、治療のやり過ぎで、これ以上歯を残すことが出来ないことがあるということです。
多くの患者さんは歯を残したいと考えます。そして、多くの歯科医も歯を残そうと考慮します。残念ながら天然歯の治療には耐用年数があり、治療を繰り返すと保存が不可能になることが多々あるのです。
天然歯の保存という題名は、いっけん美しい行為としてとらわれがちですが、最終的にはその場しのぎの対症療法になってしまう側面が存在します。
親知らずは正常な生え方をしていて噛み合わせの機能を果たしている場合を除き、多くの場合(歯肉の炎症やむし歯、歯並びに及ぼす悪影響など)において抜歯が必要となります。痛くなってからではすぐに処置することが難しい場合が多いので、現在の親知らずの状態をしっかり把握しておくことが重要です。
親知らずを抜くかどうかの判断は、患者様のブラッシング方法によっても異なります。
全てにおいて早めの対応が望ましいと考えられますので、少しでも気になるようなことがあればいつでもお気軽にご相談ください。